2025年10月28日
家族を見送った後の後悔から始まった講座
今日はアロマハンドマッサージ講座を
始めたきっかけをお話しします
30年前、祖母が脳梗塞で入院中
言語障害があり、
ほとんど話すことができませんでした
かろうじて、目を動かして
反応を確認する程度で
会話はできませんでした
意思の疎通がままならない状態の
お見舞いが何度か続き
「お見舞いに行ってもな・・・」
「何もすることないし・・」と
だんだん足が遠のいてしまったんです
そして祖母は退院することなく
1ヶ月後に他界してしまいました
その時、初めて
「もっと会いに行っておけばよかった」
「会話ができないなら、触れてあげればよかった」
「祖母の温かさを感じておけばよかった」と
後悔しました
振り返ると祖母は
私が会いに行くだけでも
目元が嬉しそうに微笑んでいるように
感じました
でもいつしか
自分が何もしてあげれないという
罪悪感のようなものに負けてしまい
会うのをやめてしまったんです
その心残りがアロマセラピーを学ぶ中で
病気や緩和ケアに役立つことを知り
脳裏に思い出されてきたんです
その後悔を払拭するように
アロマセラピストとなって
NPO法人に所属して
高齢者施設や病院などへ
アロママッサージの施術やボランティアの
活動を始めました
そんな時、ご家族の方に
「私も直接、高齢の両親にしてあげたい」
「亡くなってしまった両親にできなかった分を
ボランティアで高齢者の方へしたい」など
私の元へお問い合わせが
来るようになったんです
私の他にも
そんな気持ちで入院中や療養中の
ご家族と時間を過ごしている方が
たくさんいるかもしれないと思い
それから、私が実際に
高齢者の方や緩和ケアで行っていた
技術を講座として立ち上げました
私の開催する講座は
ただ技術をお伝えするだけじゃなく
現場から感じた人生の残り時間の少ない
方々への接し方なども伝えています
人は誰でも人生の終わりがきます
だけど、残された人が
どれだけ残りの時間を笑顔のある
思い出に変えられるかで
人生の支えになります
亡くなると知っている方には
最後のその時まで触れていてもられる
安心を感じてほしいと思っています
今でも祖母への後悔は消えてはいません
だからこそ、たくさんの人に伝えて
少しでも後悔のない時間をつくってほしいと
講座を続けています
生きていればこそ
言葉も温かさも伝えられるのですから

